アナログゲームを使った療育って?
ヴィキッズでの療育の一つの柱が、アナログゲームを活用したものです。
アナログゲームというのは、カードゲームやボードゲームの総称です。テレビゲームであるプレステやSwitchなどと違い、基本的に電気を使わないので、非電源ゲームなどと呼ばれたりもします。
日本で有名なアナログゲームといえば、トランプやUNO、百人一首などの、カードゲーム。モノポリーや人生ゲームなどの、ボードゲーム。オセロ、将棋、チェス、麻雀などの対戦型ゲーム。なつかしいところだと、おはじきやメンコなど。あとは、ジェンガなどのおもちゃなどが挙げられますが、実は世界にはもっとたくさんのゲームがあります。
アナログゲームを活用した療育の良い点は、まず何よりも「面白い」ことです。
療育は、トレーニング的な側面も強いですが、ヴィキッズでは、できるだけ、こどもたちが楽しんで取り組めるものでありたいと思っています。
では、アナログゲームで培われる力にはどんなものがあるでしょうか。思いつくままにあげてみます。
・1枚ずつカードをめくったり配ったり、コマを持つ、バランスを取るなどの、指先の巧緻性を高めること。
・相手のカードは何かな?自分が勝つためにはどうすればいいかな、といった、判断力や思考力、推理力など。
・「相手はこう来るだろうから、自分は次はこうするぞ」といったように、他者の気持ちを想像し、それを自分の行動に組み入れる必要があること。
・「神経衰弱」など、記憶力が要求されるものもあること。
・トランプゲームの「ダウト」のように、ときにわざと嘘を言ったり、ハッタリをかましたりする必要があるものもあります。これはかなり高度な心理的技術が必要です。
・順番を待つ、順番を守るなどのゲームのルールを守るという、ソーシャルスキルトレーニング的な要素。
・点数やコマなどのやりとりをすることで生まれるコミュニケーション。
・相手の好きなものを当てたり、自分の好きなものをプレゼンしたり、と言ったゲームもあるのですが、そうした中で他人に興味を持ったり、他者への関心を高めるきっかけとなること。
・勝敗があることで、「勝った!嬉しい!」という気持ちや、「悔しい、次は勝つぞ!」という気持ちを育むこと。もっとうまくやるためにはどうしたらよいか、という試行錯誤を育むこと。
・「小さな失敗」を試せることで、失敗や敗北にめげず、次につなげようとする気持ち。
ざっと思いついただけでも、こうした様々なポジティブな側面があります。このように、アナログゲームを活用した療育には、様々な可能性があります。
一つひとつのゲームの魅力については、また順次、このブログなどで、お知らせしていきますが、こうしたゲームの側面に注目しながら、ヴィキッズでは療育に活用していきたいと思っています。
アナログゲーム療育についてより詳しく知りたい方は、この分野の第一人者である、松本太一さんのブログなどをご参照ください。